- 2009/10/1
Summary
カタユウレイボヤは,脊椎動物と同じ脊索動物門に属し,成体の姿形から想像し難いが,その幼生はオタマジャクシ型形態を示す。
ホヤは,脊椎動物と同じ脊索動物門に属し,脊椎動物に最も近縁な動物である。成体の姿形から想像し難いが,その幼生はオタマジャクシ型形態を示す。幼生は脊索動物の特徴の一つである脊索という器官をもつ。その背側に神経管が形成され,そこから中枢神経系が発生する等,脊椎動物と共通する基本体制をなす。それ故,ホヤは脊椎動物への進化の過程を知る上で,興味深い動物である。本稿では,脊椎動物の眼の進化についてホヤ幼生の光受容器との比較から考察した。
兵庫県立大学大学院生命理学研究科 中川将司
筑波大学下田臨海実験センター 堀江健生
(出典: 学会誌「比較生理生化学」Vol.26 No.3 表紙より)