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成長に伴うニワトリの羽装変化と羽色遺伝子座

  • 2009/5/11 

Summary

ニワトリの羽装の基礎となる羽の色は,主に,メラノサイトが合成する2種類のメラニン色素による。このメラニン合成に関わる因子が羽色遺伝子座の解析から明らかになってきた。

 ニワトリ(おかやま地どり)は孵化後に換羽を2回繰り返し,立派な雄鶏と雌鶏に成長する。ヒヨコや若鶏は捕食者から身を守るために,雌鶏は子供たちを守り育てるために,逆影(counter shading)とよばれる保護色の羽装を身に付けている。ところが雄鶏は,危険を冒してまでも雌鶏に気に入られるために,性的誇示(sexual display)の羽装を身にまとっている。なんと健気なことか。ニワトリの羽装の基礎となる羽の色は,主に,メラノサイトが合成する2種類のメラニン色素による。このメラニン合成に関わる因子が羽色遺伝子座の解析から明らかになってきた。黒色鶏は Mclr(extended black locus)の変異に,よく見かける純白色鶏は Pmel17(dominant white locus)の変異による。

岡山大学大学院自然科学研究科
織部恵莉・吉原千尋・高橋純夫・竹内栄

 

(出典: 学会誌「比較生理生化学」Vol.26 No.1 表紙より)

 

 

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