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構造色を持つ蝶の鱗粉

  • 2008/10/6 

Summary

構造色とは波長サイズの微細構造が光の干渉や回折などの物理現象を通じて生ずる色で、蝶の翅は構造色の代表例の一つである。

 構造色とは、波長サイズの微細構造が光の干渉や回折などの物理現象を通じて生ずる色である。美しい翅をもつニシキオオツバメガ(上図)は鱗粉が色と模様を表出している。このように蝶の翅は構造色の代表例の一つで、何種類かの標本から取り出した鱗粉を顕微鏡下で撮影した(下図)。ほとんどの鱗粉が構造色であるが、赤色は色素による色と思われる。背景を暗くするために、暗視野落射照明や偏光板を直交させて撮影した。左上と右下のスケールバーはそれぞれ傍にある鱗粉(キプリスモルフォとマエモンジャコウアゲハ)に対するもので、それ以外の鱗粉は左下のスケールバーが対応する。

大阪大学・生命機能研究科 吉岡伸也

 

(出典: 学会誌「比較生理生化学」Vol.25 No.3 表紙より)

 

 

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